子育てハガキ通信

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  • 令和2年6月号子どもはどうしてヤダヤダ言うの? ー《ダダこね》で子どもが学ぶもの
    令和2年6月号

    子どもはどうしてヤダヤダ言うの? ー《ダダこね》で子どもが学ぶもの

    「なんでも言うことを聞く素直な子」を目標にした子育ては、そのうち行き詰ってしまいます。子どもの「ダダこね」には成長的な意味があるからです。たとえば子どもは、イヤ!という表現を通して、集団参加に耐えられる自己表現力を身につけていきます。また、自立に向かう不安を、ダダこねによって吐き出し、心の安定を取り戻そうとします。さらに、度の過ぎたダダこねを親に止められる中で、気持ちの自己コントロールを覚えていきます。

     ダダこねへの対処は、まず、子どもの心の中の葛藤を知ること。口ではダダをこねる子どもも、本当はどう行動すべきか、意外にわかっているもの。「ちゃんと行動したい」という気持ちと「ヤダヤダ言いたい」という気持ち、正反対の二つの気持ちが心の中で戦っているのです。

     ですからポイントは、自己主張やストレス発散としてのヤダヤダを認めつつも、お兄さん(お姉さん)らしい行動を後押ししていくこと。つまり、「ヤダヤダ言いながらでいいから、頑張ろうね」「泣きながらでいいから、我慢しようね」という接し方がベストなのです。ぜひ、チャレンジしてみてください。

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 令和2年5月号子どもはどうして泣くの? ー《泣き》に秘められた意味
    令和2年5月号

    子どもはどうして泣くの? ー《泣き》に秘められた意味

     子どもが笑顔でいてくれると安心。でも、泣きだしてしまったときは困りますね。ところが泣くことは、子どもの成長にとって必要なことなのです。

     子どもの泣きには2種類あります。ひとつめは〈要求の泣き〉。「おっぱいちょうだい」「寂しいから抱っこして」など、泣くことによって要求を伝えます。ふたつめは〈ストレス発散の泣き〉。不安や緊張、恐怖など、心にたまった感情やストレスを泣くことによって吐き出すのです。

     言葉によって要求が伝えられる幼児では、多くは〈ストレス発散の泣き〉です。だとしたら親は、「私はいったい、どうすればいいの?!」と慌てる必要はありません。なぜなら、〈ストレスの解消〉という一番重要な仕事は、子ども自身がしっかりと進行中なのですから。あわてて泣きやませず、「心ゆくまで泣いていいよ」と一緒にいてあげたり、抱きしめてあげたりすればいいのです。そうして心の痛手から立ち直ったら、子どもは自然に泣きやむはずです。

     ひと泣きした後の子どもの顔って、なぜか輝いているとは思いませんか? 心にたまったストレスを吐き出し、すっきりするからなのです。

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 令和2年4月号子育てのピンチは、チャンス
    令和2年4月号

    子育てのピンチは、チャンス

     子どもの笑顔を見るのは楽しいもの。つい親の方も、笑顔になりますね。でも、「どうして、こうなるの?」「いったい、どうすれば?」と悩んでしまうこともあります。親としての責任感がドッと肩に乗り、ストレスでいっぱいになるときも…。でも、だいじょうぶ。子どもには意外に知られていない〈自己成長力〉があるのです。

     たとえば、子どもが泣くと困ってしまいますが、だいじょうぶ。泣くことは心の浄化作用なので、〈泣き上手〉な子ほど、成長が安定していくのです。また、〈甘え上手〉な子ほど、自立への足取りがしっかりしていくものです。

     「子育てハガキ通信」では、そんなお得なミニ情報を、毎月、お届けしていきます。きっと、〈子育てのピンチ〉を〈子育てのチャンス〉に変えていける親力が、自然に身についていくことでしょう。

     また、ママやパパが心に余裕をもって、落ち着いた気持ちでいられることは、子育ての大きなポイントです。そこで、心の疲れやイライラの悪循環から抜けだし、ストレスを解消していくためのコツや、一人でできる簡単な〈ミニワーク〉も、ぜひご紹介していきたいと思います。

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 2月号味覚の発達のカギは3歳までの舌育て
    2月号

    味覚の発達のカギは3歳までの舌育て

    乳幼児期は非常に敏感で繊細な舌を持ち、味覚の発達のピークは3、4歳と考えられています。また、10歳までの味の記憶が、その後の味を感じる基礎になるとも言われています。

    この時期に強い甘味や塩味、化学調味料などの食品添加物が含まれる食品の味を覚えてしまうと、どぎつい単調な味を「おいしい!」と感じる舌を作ってしまいます。

    「離乳食や子どもの食事の味付けは、薄味が基本」と言われるのも、こういう理由から。最初から強い味を覚えてしまうと、味に対する感受性が鈍くなり、さらに強い味を求めるようになってしまうのです。

     

    乳幼児期にはまず、やさしく穏やかな、「素材の旨味(うまみ)」を覚えさせましょう。

    おすすめは、「水出し昆布水」。水1リットルに昆布10グラム(10㎝角)を入れて、冷蔵庫で一晩置くだけで、旨味成分であるグルタミン酸たっぷりのおいしい昆布水(だし)ができます。グルタミン酸は実は母乳にも非常に多く含まれています。赤ちゃんは生まれてすぐに旨味と出会っているんですね。

     

    味覚は白いキャンバスに絵を描くように発達していくもの。

    食べ物のおいしさは、さまざまな味が複雑に絡み合って作られます。

    上手に舌育てをして、食べることが大好きになってもらいましょうね!

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

     

  • 令和2年1月号よく噛んで食べるお口を育てよう!
    令和2年1月号

    よく噛んで食べるお口を育てよう!

    ママもお子さんもよく噛んで食べていますか?
    いくら体に良いものを食べても、きちんと消化吸収されなければ意味がありません。噛むことによって、まず口の中の食べ物をかみ砕き、胃や腸の中での消化・吸収がスムーズになり、消化器官の発達も促されます。
    子どもの消化器官は大人よりも未熟です。
    子どもの体の機能を発達させるためには、噛むことはとても大事なのです。よく噛んで食べるお口を育てるには、まず大人がよく噛んで食べること。子どもは親のマネをしながら育つもの。親の食べ方は子どもの食べ方を作るものです。最初の3口は20、30回噛むなどお手本を見せてあげましょう。
    また、前歯でかじり、噛み切り、奥歯でしっかり噛むこと、口を閉じて噛むことも大事です。
    口を閉じて噛むことで、噛む力・噛む回数も大きくなります。口を閉じて食べられているか、確認してみましょう。
    噛むことを意識して野菜は大きめに切る、繊維に沿って切るだけでも歯ごたえが残ります。
    味付けが濃いとあまり噛まなくてもおいしく感じて飲み込んでしまうので、素材の甘味や旨味を生かした味付けにしましょう。
    調理の工夫や使う食材によって、自然と噛む回数が増えるようにしていきたいですね。

    ★おすすめレシピ
    かぶりついて食べてね!簡単ローストチキン

    https://ameblo.jp/sanshokukenbi/entry-12425005665.html

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 12月号発酵食品で腸内環境を整えよう!
    12月号

    発酵食品で腸内環境を整えよう!

    「腸は最大の免疫器官」と言われていることをご存知ですか? 腸内環境を整えることは免疫力を高めるだけでなく、お通じの改善、美肌効果、アレルギー症状の予防・軽減、ストレス軽減など、体にも心にも良い影響をもたらします。

    3歳頃までに腸に定着した菌は、あまり変化せずに持ち続けるとか。このころまでに腸内細菌のバランスを整えておくことが望ましいということですね。

     

    腸内環境を整えるためには、まず「善玉菌を増やすこと」。

    納豆や味噌などの発酵食品は善玉菌を多く含んでいます。これに善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を含む食品を組み合わせると、より効果的に腸内環境を整えることができます(例/玉ねぎときのこの味噌汁など)。

    日本にはすばらしい発酵食品がたくさんあります。特に、味噌は日本が誇るスーパーフード。「味噌汁は朝の毒消し」ということわざがあるように、温かい味噌汁は胃腸を温めて活発化させ、体内の老廃物や毒素を排出・分解するデトックス力の高いものです。さらに栄養素の吸収を良くする酵素、毒素を貯めにくい体を作るメラノイジンも豊富に含まれています。これだけのパワーを取り入れない手はありませんよね。

    幼児期から伝統的な和食をしっかり食べて、腸内環境を整えていきましょう。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 11月号旬のものを食べるといいことがいっぱい!
    11月号

    旬のものを食べるといいことがいっぱい!

    栄養バランス、彩り、食べやすさなどを日々考えながら、ママは毎日の食事作りに励んでいることでしょう。

    子どものカラダとココロが育つ食事作りのポイントの1つは、「旬のものを使うこと」。

     

    旬のものは、太陽と大地の恵みを吸収して育っているので、生命力がとても高く、そのエネルギーをいただいて私たちの心と体は作られていきます。

    今は一年中さまざまな食べ物を食べることができますが、旬のものはその時期に体が必要とする栄養素を多く含み、体の調子を整えるはたらきがあります。

    また、旬のものを食べることは、免疫力や抵抗力を高め、丈夫な体を作ることにもつながります。

     

    季節感あふれる食事を作っていると、おのずと栄養バランスも整ってきます。旬の食材を通して季節を感じることができるので、子どものココロと味覚も育てていくことができます。

     

    子どもは毎日違ったおかずや品数の多い食事を望んではいません。「ママの味、匂い」を感じることで安心して食べることができるのです。

    おにぎり1つでも良いです。ママが握ったおにぎりに旬のものをたっぷり入れた具だくさんの味噌汁を添えれば、子どものおなかも心も満足!

    手間はかけなくても、愛情はたっぷりかけた食事作りをしてみてくださいね。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 10月号ストレスフリーな食卓でカラダもココロも元気に!
    10月号

    ストレスフリーな食卓でカラダもココロも元気に!

    毎日の食卓、ママはリラックスして食事ができていますか?

    ニコニコ笑顔で、子どもと一緒に食べることができていますか?

     

    実は、ストレスやイライラがいっぱいの食卓は、栄養の吸収が悪くなります。

    早く食べなさい!  好き嫌いしないの! お口を閉じて食べなさい!

    こんな風に言われながらの食事は、緊張感が続く状態になります。

     

    緊張した状態では交感神経がはたらき、きちんと体に栄養が吸収されず、腸内環境にも悪影響を与えてしまいます。

    たとえ、どんなに体に良いとされる食べ物を食べたとしても、ストレスを感じながら食べていたら意味がないのです。

     

    家事に、育児に、仕事に、ママは毎日、本当に忙しい!

    でも、子どものココロとカラダを元気にするためには、短い時間でも良いので、子どものそばに座って、目を合わせ、会話をしながら一緒に食べてみてください。

    穏やかな気持ちで食べると、身体が栄養をしっかり吸収できるようになります。

     

    大人がおいしく食べている姿を見ると、子どもも安心して食べることができます。初めて目にする食べ物も、大人が食べていれば「これは食べても大丈夫なんだ」と安心するもの。

    親子で一緒に食べることは、子どもの食体験を広げるためにも有効ですよ。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 8月号野菜嫌いを克服するよりも大事なこと
    8月号

    野菜嫌いを克服するよりも大事なこと

    「うちの子、野菜を食べてくれなくて」と悩むママはとても多いです。健康・栄養が気になる、病気になりやすくなる、大きくなれないのでは……そんな心配から、ママは「子どもに野菜を食べてほしい!」と思うのでしょう。

     

    確かに、野菜にはビタミンやミネラルが豊富に含まれ、体の調子を整えてくれるものです。

    でも、野菜を食べてもらおうと、マヨネーズやドレッシングなどの調味料や揚げ物など油の多い調理法で、野菜の味をごまかしていませんか?

    味の濃い調味料や油をたっぷり使って野菜が食べられるようになったとしても、それは健康・栄養のためにはなりません。余分な塩分や脂質を取り込むことにもなり、むしろ病気になりやすい体を作ってしまいます。

    嫌いな野菜があっても良いんです!

    子どもの成長に合わせて、少しずつ食べられるようになれば十分です。大きくなって言葉の意味も分かるようになったら、少しずつ野菜の大切さを説明すればいいでしょう。

     

    ただし、「どうせ食べないから」と食卓から遠ざけてしまうと、子どもは新しい味に出会う機会を逃してしまいます。

    いま食べなくても、食卓には出す!

    これが大切。

    ママたちがおいしそうに食べる姿は、食わず嫌いを返上するきっかけにもなりますよ。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 7月子どもの偏食はわがままではなく本能です
    7月

    子どもの偏食はわがままではなく本能です

    子どもの好き嫌いや偏食には、きちんとした理由があるのです!

    それは、子どもは本能的・感覚的に食べているからです。

    子どもは、青や緑の色、泥臭いや生臭いなどの臭い、酸っぱい・辛い・苦いなどの味を本能的に嫌います。酸っぱいものや苦いものは毒と感じて、体が反射的に避けるのです。つまり体を守るために、体が受け付けないわけです。

    この反応は年齢が低いほど顕著に見受けられます。

     

    かぼちゃやさつまいもは食べられるけれど、ピーマンやほうれん草は食べられない。これは、本能で食べている子どもにとってはごく自然で当たり前のことなのです。

    子どもは大人のように、「肌が綺麗になるから」「体の調子を整えるから」などと理性で食べることはありません。

     

    嫌いな味覚でも、少しずつ食体験を積んでいけば食べられるようになり、おいしさがわかるようになっていきます。

    幼児期は「嫌いなもの」と決め付けずに、「まだ食べられるようになっていない」と考えてみましょう。

    そして、嫌いなものを克服するより、好きなものを増やすことを考えましょう!

     

    何より穏やかで楽しい食事が大切!!

    時期が来れば、自分の体に必要なものは自然と摂れるようになりますよ。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

     

     

  • 6月号子どものココロとカラダ作りは6歳までが勝負!
    6月号

    子どものココロとカラダ作りは6歳までが勝負!

    幼児期は生活習慣の基盤を作るとても大切な時期です。

    子どもはココロとカラダを発達させている段階です。

    特に、脳・腸・舌は3歳頃までにそれらの土台が完成してしまいます。

    どんなものを食べるか、どう食べるかによって、ココロとカラダの状態は大きく変わっていくのです。

    6歳までに食べたものと食べ方が、その子の一生の体作りのベースになります。

     

    間違った食体験は偏った食べ方が身についてしまうし、

    この時期に身につけた食習慣は、大人になっても変えにくいものです。その蓄積は生活習慣病を引き起こす要因にもなっていきます。

     

    30、40年後、わが子が肥満のメタボになっていたら嫌ですよね?

    健康で素敵な大人になってもらうためには、今が勝負です。

    ママ、パパ自身が元気なおばあちゃん、おじいちゃんになるためにも、子どもといっしょに生活や食べ方を見直すことはとても大事です。

     

    朝ごはんを食べること、良く噛んで食べること、「いただきます」や「ごちそうさま」のあいさつをするなど、良い習慣を家族みんなで身につけていきましょう!

     

    今すぐに全部、なんて考えなくて良いのです。

    できるところから少しずつで構いません。

    その心掛けが、子どもたちの今後の未来につながっていきますよ!

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 5月号何をどれくらい食べるか以上にどう食べるかが大事です!
    5月号

    何をどれくらい食べるか以上にどう食べるかが大事です!

    大きくなるためには、あれもこれも食べさせなきゃ!

    成長のためには、このくらいは子どもに食べさせないと!

    そんなふうに思っていませんか?

     

    子どもは、住んでいる環境、体質、体格、運動量、歯の発達、手や指の発達、それぞれみんな違います。

    なのに、「これくらい食べましょう!」という基準や目安があります。よく考えると「なぜ?」と思いませんか。

     

    子どもが10人いれば、10通りの食べ方や進め方があって良いのです。

    基準があるから、「その通りにしなきゃ!」と思い過ぎるママもいるでしょうし、分からないことだらけで目安がある程度ないと不安になるママもいるでしょう。ママの気持ちもさまざまです。

    だからこそ、「何をどれくらい食べるか」に焦点を当てるよりも、

    まずは、お子さんの食べ方を確認してみてください。

     

    ・良く噛んで食べられているかな?

    ・食べるのは早くないかな?

    ・姿勢良く食べられているかな?

    ・あいさつはしっかりできているかな?

     

    ・「おいしいね!」「たのしいね!」って気持ちで食べられているかな?

     

    「何をどれくらい食べるか」以上に、「どう食べるか」「どんな気持ちで食べるか」が大事! お子さんだけでなく、ママやパパについてもぜひチェックしてみてくださいね。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 4月号基本は「ごはんと味噌汁」で大丈夫!
    4月号

    基本は「ごはんと味噌汁」で大丈夫!

    毎日毎日、家事に育児に頑張っているママたち。
    きっと、ママたちは毎日違うおかずを作って、子どもや家族に喜んでもらいたい!と思っているかもしれません。
    でも、毎日違うおかずを出さなければという思いから、お惣菜や加工食品に頼ってばかりでは、ココロとカラダの元気度は違ってきます。

    毎日の食事の基本は、「ごはんと味噌汁」でいいんです。

    ごはんと味噌汁は実はベストカップルで、必須アミノ酸のバランスも良いものなのです。先人はこれらに漬物や簡単なおかずでしたよね。それでしっかり知恵をはたらかせて体を動かすことができていました。

    現代の日本人は動物性タンパク質を摂りすぎる傾向にあります。動物性タンパク質の摂りすぎは腸内環境の乱れにもつながります。ただし、ごはんと味噌汁だけでOKなのには、ちょっとポイントがあります。
    ごはんはできれば玄米や分つき米、雑穀米などにしてみましょう。普通の白米よりもたくさんの栄養素を得ることができます。
    そして、みそ汁は具だくさんに。具の種類は多くなくていいので、とにかく具の量をたっぷりにしてみましょう。それに小さなおかずを加えれば、栄養的にもじゅうぶんバランスの取れた食事になりますよ。

    ★おすすめレシピ
    味噌汁はごちそう! 鮭の具だくさん味噌汁

    https://ameblo.jp/sanshokukenbi/entry-12425001971.html

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

     

     

     

  • イヤイヤ対応は「現実ベスト」で

    イヤイヤ対応は「現実ベスト」で

    子育てのお悩みに対して、「こうやったらいいですよ」などと方法をお伝えすると、「そんなふうに自分はできない」と落ち込むママがいます。「落ち込む」という気持ちも大事な気持ちです。落ち込んでしまうぐらいに、「もっとうまくやりたい」向上心が強いのかもしれません。

    ママは何がしたかったのかな? それは何のために? このハガキでは理想のベストをお伝えしています。でも、いつでもそこには「状況」があるのです。うまくできないにはできない状況があるのです。その状況を考慮せずに、理想のベストをやろうとしたらつぶれてしまいます。

    方法はいつも同じ方法がいいとは限りませんし、イヤイヤ対応の正解も一つではありません。外出先などでは、放電も充電も後回しで、とにかく抱っこしてその場を立ち去るのがベストかもしれませんし、静かにしなくてはいけない状況なら、子どもがほしがったらお菓子をあげてもいいじゃないですか。

    <理想のベスト×状況→現実のベスト>と考えてもらったらいいです。今、自分にできることをやれば、それで十分です。いいお母さんとは、パーフェクトマザーでなく、「グッド・イナッフ・マザー」、つまり、完璧を目指すのでなくほどほどに、ということです。

    日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美

     

  • 「イヤイヤ!」に腹が立ってしまう時

    「イヤイヤ!」に腹が立ってしまう時

    「ママのバカ!」と子どもが言うとき、何か当たりたいくらいのモヤモヤがあって幸せでない、という話をしました。同じようにママが「子どものイヤイヤにイライラ」「育児が楽しくない」「子どもに当たってばかり」というときは、ママの中にも何かモヤモヤする気持ちあって、幸せでないのです。

    助けが足りなくて、一人で頑張っていて疲れているのかもしれません。そのことをちゃんとわかって、「よく頑張っているね」とほめてくれる人もいないのかもしれません。自分の育児に自信がもてなくて、辛いのかもしれません。

    ママはちっとも悪くないですよ。自分が幸せでないのに、人に優しくなんてできません。ですから、子どもの幸せのためにもママを幸せにしてあげないとね。ママにも放電と充電が必要です。

    いい方法があります。子どもがママの腕の中でイヤイヤするように、パパに後ろから抱き締めてもらって、ママのモヤモヤをパパになすりつけるつもりで、思い切りイヤイヤするのです。そして心の中で、(もう、イヤだー!)とか(パパなんかちっともわかってない!)など思う存分叫んで下さい。言葉に出さないから、誰の記憶にも残らないので安心。イヤイヤの放電効果を実感できますよ。

    日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美

  • 「ママのバカ! キライ!」と言われたら

    「ママのバカ! キライ!」と言われたら

    子どもが「ママのバカ! キライ!」と言いたい時は、何か当たりたい気持ちがあるのでしょう。ママとのつながり感が弱くなっているのかもしれません。とにかく今、「幸せでない」のです。

    さあ、ママの出番です。「あ、あなたは今、幸せじゃないんだね。本当はそんなこと言いたいわけじゃないよね。どうしたの? ママのおんぶで幸せになる?」と誘ってみてのってくるなら、そのままおんぶして、「ああ、幸せじゃない! 幸せじゃない!」と共感しながら部屋を一回りしてあげたら、ママにくっつく安心感で落ち着くかもしれません。または、「あ、幸せじゃないね!」とママの方からさっさと抱っこしちゃうのも手です。

    充電か、放電かは子どもしだい。でも、こういう時はモヤモヤしているから、最初は放電でしょう。モヤモヤの中身がママにわかっているなら、「○○したかったね」などと、その気持ちに共感してあげればいいでしょう。でも、わからなくても大丈夫。「なんだかわからないけど、モヤモヤしてたんだね」と共感できます。放電のあとは、抱っこでたっぷり充電しましょう。

    要は、子どもの言葉に振り回されないことです。「バカ! キライ!」ってママに甘えているのね、と思えばいいのです。

    日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美

  • 12月号激しいイヤイヤ、だだこね、かんしゃく
    12月号

    激しいイヤイヤ、だだこね、かんしゃく

    ダダこねが激しい時、ママはその対応に苦戦していることでしょう。そういう時って、実は子どももとても困っています。運転が下手で暴走してしまっているのに、自分の未熟さをどうにもできないのですから。ママも子どもも「自分はダメだ」と自信をなくしているかもしれません。

    もし、そんな状態だったら、「この子は、まだ運転が下手なんだな」と思ってあきらめてください。あきらめて覚悟してください。運転が下手なのは、ブレーキの練習不足なのかもしれません。または、甘えて泣くのが下手で、おおらかにイヤイヤができないのかもしれません。どちらにしても、ママも子どもも悪くないのです。ただ、今までのやり方では上手くいかないというだけです。困った時は、新しいやり方を手に入れるチャンスです。

    「こうしようね!」とママが手を添えて子どもの聞き分けをしっかり誘い続け、安全にイヤイヤを受け止めながら望ましい行動に導いていけばいいのですが、こじれてしまったイヤイヤやかんしゃくに対応するのは、なかなか大変です。そういう時は一人で頑張らずに、保健所や子育て支援のひろばなどで相談してみましょう。周囲の知恵や力を借りて、ママが安心できる状況を作ることが大事です。

    日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美

  • 11月号気持ちを受け止めるコツは「体ごと受けとめて」
    11月号

    気持ちを受け止めるコツは「体ごと受けとめて」

    子どもはまだ自分の気持ちを言葉で表現できません。言葉のかわりに、気持ちを「体」で表現します。「イヤイヤ」といいながら、ママをぶったり蹴ったり、物を投げたり、壊したりすることもありますが、子どもは本当はお母さんをぶちたいわけでも、物を壊したいわけでもありません。ただ、どうにもならない気持ちを抱えきれないだけです。こんなときは、そのモヤモヤのエネルギーをお母さんの腕の中で思い切り放電させてあげましょう。

    ぶったり蹴ったり、体ごとぶつけてくる場合は、子どもを加害者にしないように子どもの手を握ってぶつのを止めさせたり、体ごと抱きとめたりしてママが嫌だと思うことはさせないで、心の中のモヤモヤをママの体になすりつけるようにして発散してもらいましょう。そして行動はしっかり止め、「くやしかったね」「残念だね」「ほしかったね」などと気持ちには共感してあげましょう。

    コツは、言葉だけでわからせようと説得するのではなく、葛藤して身もだえしている体を丸ごと受け止めてやることです。モヤモヤのエネルギーをママの体になすりつけて放電されると、ママの共感に「うん」と言えるようになり、落ち着きます。

    日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美

     

  • 10月号イヤイヤ対応のきほんは「放電+充電」
    10月号

    イヤイヤ対応のきほんは「放電+充電」

    さあ、いよいよ子どものイヤイヤをどう受け止めるか?という具体的な話をしましょう。イヤイヤ期以前の子どもは、思い通りにならないとウェーンと泣いてママのところに戻ってきてよしよししてもらっていましたが、イヤイヤ期になると、地団駄踏んだり、体を左右にゆすってヤダヤダしたり、床に寝転んで全身で身もだえしたりするようになります。なぜでしょう? それは、子どもの中に、アクセルだけでなく、ブレーキを踏もうとする気持ちが育っているからです。ブレーキを踏まなければ、葛藤は起きずに、ただ自分の思い通りにしようと突進するだけです。

    偉いでしょう!「思い通りにしたい」けど「それはダメだ」と葛藤して、身もだえしているのです。人に当たったり、物を投げたり、壊したりせずに、モヤモヤする気持ちを上手に発散(放電)しているのです。「よしよし」の充電とは反対に、「ヤダヤダ言わせて!」なのです。

    子どもがおおらかにヤダヤダ言っているのなら、親はまず見守って、気がすむまで放電させてあげましょう。そして、子どもが葛藤を乗り越えて立ち直ったら、乗り越えたことをほめて、ぎゅーっと抱いてあげましょう。これで「放電」+「充電」完了です。

    日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美

  • 9月号ママは子どもに安心をあげる「充電器」
    9月号

    ママは子どもに安心をあげる「充電器」

    子どものイヤイヤにどう対応するかの前に、イヤイヤ期を支えるママと子どもの大事なつきあいについてお話します。

    700万年前、霊長類ヒト科として誕生した私たちの祖先が、言葉を使うようになったのは7万年前。長い間、私たちは言葉なしにコミュニケーションをとって信頼関係を作ってきた社会的動物です。人と人との信頼関係なしには、私たちは安心して今を生きていけません。

    子どもが「この自分でいいんだ」と自信をもって生きていくには、ママとつながっている安心感、「自分は大事な存在なのだ」と思えることが必要です。それがあるから、安心して自分の思い通りにならない気持ちをおおらかにヤダヤダと表現できるのです。「表現しても嫌われない」という安心感です。

    その安心感は、「共にいる」体感から養われます。親子で何かを一緒にするのも楽しいですが、何もせずただママに触れて、ママを感じる時間も大事です。子どもは不安になるとママのところに甘えていって、ママによしよししてもらうことで安心を「充電」して、また元気に離れていきます。ママの「安心をあげる充電力」は誰よりも大きいのです。ママが力を発揮するためにも、ママ自身の充電も忘れずに!

    日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美

     

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