子育てハガキ通信

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  • 9月号お片づけの指示は「具体的に、わかりやすく」
    9月号

    お片づけの指示は「具体的に、わかりやすく」

    人とのコミュニケーションで、「言ったつもり」「そのくらいわかってくれているはず」と思っていても、伝わっていないことはよくあるものです。大人でさえそうなのですから、相手が子どもならなおさらのこと。子どもは知らないことがいっぱいありますし、大人の目線とは違うところを見ていたり、思いもよらない発想をすることもあります。

    子どもにお片づけの指示を伝えるときは、やるべきことを具体的に伝えることです。「①なにを ②どこに ③どんな順序で ④なんのために」の4つを意識して話してみてください。

    たとえば食事の後片づけをするとき。「食べ終わったら、お皿を両手で持って、流しの横に運んでね」「お箸はあぶないから、とがった方を下か横に向けて持つこと」「おかずの残りはママ(パパ)がやるから、あなたはマヨネーズを冷蔵庫に入れてね」「最後に、テーブルの上をこのふきんでふくこと。周りから始めて、次に真ん中をふいていくこと。きれいになると気持ちいいよね」

    子どもにも理解しやすいことばで、ゆっくりと伝えてあげてください。「はじめに…」「次は…」と手順がわかることばをかけながら説明すると、子どもに伝わりやすいでしょう。

    NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか

  • 8月号片づけやすい環境作りは親子で相談しながら
    8月号

    片づけやすい環境作りは親子で相談しながら

    片づけやすい環境作りは基本的に親の役目ですが、「モノのおうち」を決める作業などは、ぜひ親子でいっしょにやってみましょう。特に子どもの持ち物やおもちゃなどについては、子どもの意見も聞きながら置き場所を考えて決める方が、子どもが自主的に片づけるようになります。

    Aさんは、幼稚園児のSちゃんに「今、一番遊びたいおもちゃはどれ?」と聞いてみたところ、Aさんが予想していたものと違う答えが返ってきました。子どもの気持ちと親の思いは違うことがあるのです。Sちゃんと話し合って、一番遊ぶおもちゃの置き場所を棚の中段に決めました。あまり興味のなくなったおもちゃは押入れの奥の方に入れることにしました。

    こんなふうに子どもを巻き込みながらの環境作りは、一見遠回りに見えて、実は子どものお片づけ力を育てる近道です。「遊ばないおもちゃは、どれ?」「あなたはどう思っているの?」 今の気持ちや興味のあることを教えてもらうつもりで、子どもに聞いてみましょう。何を取っておき、何を捨てるのか、大切なものがわかってきます。

    新しいモノが増えたときにも、「どの仲間かな?」と考えさせることで、今あるものと関連づけながら置き場所を決めることができますよ。

    NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか

  • 7月号「モノのおうち」を決めましょう
    7月号

    「モノのおうち」を決めましょう

    お片づけのしつけをスムースに行うために、大人が準備しておくことがあります。それは「子どもが片づけやすい環境を作っておくこと」です。

    たとえば、園から帰ってきた子どもがかばんや帽子を置く場所を決める、園からのおたよりを入れる箱を子どもが入れやすい場所にセットする、片手でおもちゃをしまえる棚や箱を用意する、などです。

    全てのモノに「おうち」(定位置)を決めましょう。おうちを決めないままにしておくと、モノがはみ出す原因になります。しまう場所選びは、片づけを成功させるカギです。

    場所選びのポイントは3つ。①適切な置き場所であること(使う場所、または近いところがベスト)、②しまいやすく取り出しやすいこと、③スペースにゆとりがあること。

    「おうち」があっても、それが子どもの手が届かない場所だったり、導線からはずれていたりすると、お片づけがめんどうになってしまいます。

    片づけやすい環境が用意されていれば、しまうのはたった数分ですみます。キチンとおさめられる場所が確保されていれば、子どもにとって片づけはイヤなことではなく、むしろ喜んでやることに変わります。子どもから進んで動くようになるために、モノのおうちを決めましょう。

    NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか

  • 6月号大切なのは「子どもの行動を促すことばがけ」
    6月号

    大切なのは「子どもの行動を促すことばがけ」

    ある人は、小さいころ親から「片づけなさい! どうしてあなたはこんな簡単なことができないの?」と言われ続けているうちに、「片づけ=私にはできないこと」とインプットされてしまったとか。親の叱責を無視しておけば、親は文句を言いながらもきれいに片づけてくれることに気づいてからは、ますます自分から片づけようなんて思わなくなったそうです。

    「まったく、もう!」と言いながら、結局はやってあげていませんか? 「捨てちゃうよ!」と言いながら、もったいなくて捨てられずに親が片づけていませんか? こういう叱り方は小さいうちは多少効き目があっても、小学生くらいになれば子どもは親の本気を見抜きます。親はしつけのつもりでも、実は日頃のうっぷんをただ吐き出しているだけ。子どものお片づけ力を育てるには逆効果です。

    子どもにかけるあなたの「ことば」を振り返ってみましょう。「また、散らかしている!」「何度言ったらわかるの」というような文句ではなく、「棚に置いてきて」「靴下はカゴの中にいれること」と具体的に伝えたり、「もうすぐ夕飯だから、テーブルの上をかたづけてね」とタイミングを知らせましょう。「子どもの行動を促すことばかけ」、考えてみませんか?

    NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか

  • 5月号「自分のことは自分で」は自立への第一歩
    5月号

    「自分のことは自分で」は自立への第一歩

    米国人の友人が我が家に遊びに来たときのこと。子どもがお風呂から出てきて、タオルをリビングに置きっぱなしにしました。私が「カゴに入れなさい!」と言っても子どもは知らんぷり。「まったく」と言いながら私が片づけているのを見て、友人から「なぜ子どもがやることを、あなたがしてしまうの?」と聞かれました。「自分のことは自分で」と言いながらも、見かねて手を出してしまっていたことに、ハッとしたものです。

    私が子育て時代を過ごした米国では、「自分のことは自分でしようね」ということを3歳くらいからおだやかに伝えていました。飲んだコップをキッチンに運ぶ、遊んだおもちゃを元に戻す、使ったタオルを洗濯機に入れる…それらはすべて「自分のことは自分で」なのです。

    もちろん、いきなり「自分でやりなさい」と突き放すのではなく、最初は親がお手本を見せ、手伝い、見守り、励ましながら、少しずつ自分できるようにと子どもを促していきます。

    自分のことは自分でする力は、大人になったから身につくものではなく、小さいころからの積み重ねがあってこそ。今現在のわが子が無理なくできることを見つけて、「自分のことは自分でしようね」と応援してあげましょう。

    NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか

  • 4月号「子どもは片づけないもの」からスタート
    4月号

    「子どもは片づけないもの」からスタート

    たいがいの親は「お片づけのできる子」になってほしいと願っているでしょう。でも、電車好きの子は大好きなプラレールをいつまでもそのままにしていたいし、怪獣好きの子どもはいつだって勢ぞろいさせて眺めていたいのです。

    ママやパパは「きれいに片付いたお部屋は気持ちがいい」と思うけれど、そもそも子どもは部屋が散らかっていても困りません。大好きなおもちゃや物に囲まれている場所が居心地がいいのです。お片づけをしない子どもにイライラしないためにも、まずは「子どもは片づけないのが普通」というところからスタートしましょう。

    では、「片づけない子ども」を「自分ですすんで片づける子ども」に育てるにはどうしたらいいの? 親が知りたいのはそこですよね。

    「片づけなさい」と叱りつけてやらせるのは簡単ですが、それでは自分ですすんで片づける力は身につきません。

    子育てのゴールは「自立」です。親にアレコレ指図されて動く「親ルール」ではなく、自分で考えて行動する「じぶんルール」が身についた子どもに育てることが目標です。「自分の身の回りの始末や片づけが自分でできる力=お片づけ力」を、これから1年間かけて親子でゆっくり育てていきましょう。

    NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか

  • 令和2年12月号言葉を伸ばしていくには ~自己表現が進んでいく道筋
    令和2年12月号

    言葉を伸ばしていくには ~自己表現が進んでいく道筋

     言葉の発達が心配な子がいます。その一方で、おしゃべりは達者だけど、切実なホンネの気持ちの表現は苦手という子も増えています。この両者のタイプのお子さんに共通な課題は、「自己表現をどう伸ばしていくのか」ということです。

     自己表現の基礎はボディーランゲージ、つまり、体の動き(あるいは顔の表情)による気持ちの表現です。泣きそうになった時や、怖い思いをした時など、自己表現が得意な子は、親(または信頼できる大人)に身を寄せてきたり、顔をこちらに向けて表情で気持ちを表現したりします。

     ところが自己表現が苦手な子の場合は、親のところに来ないで、かえって距離を置き、一人になろうとします。あるいは、関係のないことを喋りまくって、ホンネの気持ちを隠そうとします。そんなときは、体に触れてあげたり、顔をのぞきこんだりしてあげたりして、ボディーランゲージ的な自己表現を導くとよいでしょう。

     泣いている子には、「泣いていては、わからない!」とつっぱねるより、泣きたい気持ちをそのまま認めてあげる方が、ホンネの表現を励ますことになるのです。

  • 令和2年11月号子どものチャレンジ精神をはぐくむ ~《自立》と《甘え》の意外な関係~
    令和2年11月号

    子どものチャレンジ精神をはぐくむ ~《自立》と《甘え》の意外な関係~

    第一線で活躍している最近の若者のメンタルの強さは、目を見張るものがあります。将棋の藤井聡太くん、卓球の張本智和くん、囲碁の仲邑菫さん…。実はこの3人には共通点があります。小さい頃、すごい泣き虫だったのです。

     「行き詰まったら、親(または信頼している大人)に泣きついたり、助けを求めればいい」と思っている子どもには安心感があります。そういう後ろ盾があると、チャレンジがかえって意欲的になるのです。

     「親に頼ってはいけない。泣きついてはいけない」と、無理にがんばってしまう子は、必要な手助けを求めようとせず、自滅してしまいます。または反対に、「チャレンジの途中で、泣きつくのはみっともない」と思い、最初からチャレンジを放棄して、すべて親にやってもらおうとしてしまうタイプの子もいます。こういった子どもたちがまず学ぶべきは、「自立すること」ではなく、「甘えること」「泣きついたり、助けを求めたりすること」ですね。

     〈自立〉に向かっているように見えても、実は、どんどん〈孤立〉しているだけ、というお子さんが増えてします。実は、「甘え上手こそが、自立上手」なのです。

  • 令和2年10月号子どもとの遊び方のポイント ~遊んであげるより、遊んでもらおう
    令和2年10月号

    子どもとの遊び方のポイント ~遊んであげるより、遊んでもらおう

     まだまだ、〈かまって!症候群〉から抜け出せない年代のお子さん。外での活動の疲れを発散するため、今まで以上にかまってもらいたがる場合もあります。

     そんなときストレスを溜めずに相手をするには、親としての責任感を少し横に置いて、童心に戻ってみることです。「親として、ちゃんと遊んであげなくちゃ!」ではなく、心の中の〈子どものわたし〉とわが子が一緒に遊ぶという感じ。「遊んであげる」というより、「遊んでもらう」というモードの方が、柔らかい感じになり、子どもも嬉しいのです。

     「遊びの中で、何かを身につけさせよう」と思う必要はありません。なんの役にも立たなそうな、くだらない遊びでもいいのです。なぜなら、「一緒に同じ時間を過ごして、笑顔を交わしあう」という楽しい経験は、人間関係の基礎だからです。遊びが失敗しても、親子の小競り合いがあっても、それはそれで必要な体験なのです。

     なによりも、童心に戻って楽しむ、わが子とのじゃれあい遊びは、親の心の癒しにも最適です。キャッキャッと一緒にふざけた後は、きっと心がスッキリするはずです。

  • 令和2年9月号子育てのエネルギーを補給する ~元気の素は、すぐ目の前にある
    令和2年9月号

    子育てのエネルギーを補給する ~元気の素は、すぐ目の前にある

     ストレスを溜めやすいタイプのママやパパは、〈与える〉ことに夢中で、〈受け取る〉ことを忘れているかもしれません。目の前にあるエネルギーは、五感(見る・聞く・触れる・味わう・匂いを嗅ぐ)によって受け取れるのです。

     たとえばわが子と触れあうとき、子どもの体のふわふわな感触を味わってみると落ち着きます。抱っこや添い寝のときも、体感を味わったり、子ども特有の体の匂いをかいでみると、ホッとします。子どもの泣き顔だって、「なんとかしなくては!」と焦らず、じっくり眺めてみると、意外に可愛くて笑えたりするものです。

     イライラが止まらないのは、たいてい、頭ばかりがフル回転して、五感が機能していないときです。食べるときは、しっかり味を感じてみる。お風呂では、お湯の感触やシャンプーの香りを味わってみる。掃除や食器洗いの時も、作業に専念してみる。こんなふうに、今この瞬間の目の前の世界を、五感を働かせながら過ごしていると、いつのまにかストレスが減っていくから不思議です。

     子育てをしながら、家事をしながらの、〈ながら自分癒し〉をぜひ試してみてください。

     

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 令和2年8月号自分癒しのセルフワーク ~自分を抱きしめる時間をもつ
    令和2年8月号

    自分癒しのセルフワーク ~自分を抱きしめる時間をもつ

     子育ての中で、親自身の気持ちを落ち着けていくためのポイントは、心の中にいる〈子どものわたし〉に目を向けてあげること。短くてもいいですから、抱きしめてあげる時間をもつとよいでしょう。

    ❶一人で落ち着ける時間と場所を見つけ、ゆったりと座ります。目を閉じて、ゆっくりと3回深呼吸。そのあとは、普通の呼吸に戻し、目は閉じたまま、少しボンヤリとした感じでいます。

    ❷胸に手のひらを当て、触れている部分の温かさを、じんわりと感じてみましょう。胸のところにいる〈子どものわたし〉をヨシヨシしてあげるつもりで。

    ❸〈子どものわたし〉に向かって、心の中で声をかけてあげてもいいですね。「いつも、よくがんばっているよ」とか、「泣かずに頑張るのは大変だね」とか、〈子どものわたし〉に響く言葉を探してみてください。

    ❹途中で涙が出そうになったら、それは〈子どものわたし〉の泣きたい気持ちですから、「泣きたい時は、泣いていいよ」と言ってあげてください。泣くことは心の自浄作用ですから、できれば止めない方がいいのです。

     

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 令和2年7月号親のイライラが止まらないとき ー私の中の《子どものわたし》
    令和2年7月号

    親のイライラが止まらないとき ー私の中の《子どものわたし》

     親がイライラせず、落ち着いた気持ちで子どもと接することは、子育てで大切なことです。でも、これって、けっこう難しいですよね。気持ちをうまく整えていくコツは、心の中の〈子どものわたし〉を想像してみることです。

     子育てをしていると、まるで子どものように「泣きたい」「ヤダヤダ言いたい」「甘えたい」という気持ちが湧いてくることがあります。これは、〈子どものわたし〉の言い分だ、と考えるとよいのです。

     心の中の〈子どものわたし〉に対して、「泣くな。いつも笑顔で!」「ヤダヤダ言わずに、親としてがんばれ!」「人に甘えず、自分だけで乗り切れ!」と、いつも我慢を要求していると、かえって〈子どものわたし〉にストレスが溜まります。その状態で、子どもの気持ちを受けとめようとすると、親の心の中の〈子どものわたし〉が「泣くんじゃない!甘えるんじゃない!私だって我慢しているんだから」と騒ぎ出すのです。

     心の中の〈子どものわたし〉に、「泣きたい時は、泣いていいよ」「時には、甘えさせてもらっていいよ」と声をかけてあげてください。きっと落ち着いてくるはずです。

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 令和2年6月号子どもはどうしてヤダヤダ言うの? ー《ダダこね》で子どもが学ぶもの
    令和2年6月号

    子どもはどうしてヤダヤダ言うの? ー《ダダこね》で子どもが学ぶもの

    「なんでも言うことを聞く素直な子」を目標にした子育ては、そのうち行き詰ってしまいます。子どもの「ダダこね」には成長的な意味があるからです。たとえば子どもは、イヤ!という表現を通して、集団参加に耐えられる自己表現力を身につけていきます。また、自立に向かう不安を、ダダこねによって吐き出し、心の安定を取り戻そうとします。さらに、度の過ぎたダダこねを親に止められる中で、気持ちの自己コントロールを覚えていきます。

     ダダこねへの対処は、まず、子どもの心の中の葛藤を知ること。口ではダダをこねる子どもも、本当はどう行動すべきか、意外にわかっているもの。「ちゃんと行動したい」という気持ちと「ヤダヤダ言いたい」という気持ち、正反対の二つの気持ちが心の中で戦っているのです。

     ですからポイントは、自己主張やストレス発散としてのヤダヤダを認めつつも、お兄さん(お姉さん)らしい行動を後押ししていくこと。つまり、「ヤダヤダ言いながらでいいから、頑張ろうね」「泣きながらでいいから、我慢しようね」という接し方がベストなのです。ぜひ、チャレンジしてみてください。

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 令和2年5月号子どもはどうして泣くの? ー《泣き》に秘められた意味
    令和2年5月号

    子どもはどうして泣くの? ー《泣き》に秘められた意味

     子どもが笑顔でいてくれると安心。でも、泣きだしてしまったときは困りますね。ところが泣くことは、子どもの成長にとって必要なことなのです。

     子どもの泣きには2種類あります。ひとつめは〈要求の泣き〉。「おっぱいちょうだい」「寂しいから抱っこして」など、泣くことによって要求を伝えます。ふたつめは〈ストレス発散の泣き〉。不安や緊張、恐怖など、心にたまった感情やストレスを泣くことによって吐き出すのです。

     言葉によって要求が伝えられる幼児では、多くは〈ストレス発散の泣き〉です。だとしたら親は、「私はいったい、どうすればいいの?!」と慌てる必要はありません。なぜなら、〈ストレスの解消〉という一番重要な仕事は、子ども自身がしっかりと進行中なのですから。あわてて泣きやませず、「心ゆくまで泣いていいよ」と一緒にいてあげたり、抱きしめてあげたりすればいいのです。そうして心の痛手から立ち直ったら、子どもは自然に泣きやむはずです。

     ひと泣きした後の子どもの顔って、なぜか輝いているとは思いませんか? 心にたまったストレスを吐き出し、すっきりするからなのです。

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 令和2年4月号子育てのピンチは、チャンス
    令和2年4月号

    子育てのピンチは、チャンス

     子どもの笑顔を見るのは楽しいもの。つい親の方も、笑顔になりますね。でも、「どうして、こうなるの?」「いったい、どうすれば?」と悩んでしまうこともあります。親としての責任感がドッと肩に乗り、ストレスでいっぱいになるときも…。でも、だいじょうぶ。子どもには意外に知られていない〈自己成長力〉があるのです。

     たとえば、子どもが泣くと困ってしまいますが、だいじょうぶ。泣くことは心の浄化作用なので、〈泣き上手〉な子ほど、成長が安定していくのです。また、〈甘え上手〉な子ほど、自立への足取りがしっかりしていくものです。

     「子育てハガキ通信」では、そんなお得なミニ情報を、毎月、お届けしていきます。きっと、〈子育てのピンチ〉を〈子育てのチャンス〉に変えていける親力が、自然に身についていくことでしょう。

     また、ママやパパが心に余裕をもって、落ち着いた気持ちでいられることは、子育ての大きなポイントです。そこで、心の疲れやイライラの悪循環から抜けだし、ストレスを解消していくためのコツや、一人でできる簡単な〈ミニワーク〉も、ぜひご紹介していきたいと思います。

    子育てカウンセラー 萩原 光

  • 2月号味覚の発達のカギは3歳までの舌育て
    2月号

    味覚の発達のカギは3歳までの舌育て

    乳幼児期は非常に敏感で繊細な舌を持ち、味覚の発達のピークは3、4歳と考えられています。また、10歳までの味の記憶が、その後の味を感じる基礎になるとも言われています。

    この時期に強い甘味や塩味、化学調味料などの食品添加物が含まれる食品の味を覚えてしまうと、どぎつい単調な味を「おいしい!」と感じる舌を作ってしまいます。

    「離乳食や子どもの食事の味付けは、薄味が基本」と言われるのも、こういう理由から。最初から強い味を覚えてしまうと、味に対する感受性が鈍くなり、さらに強い味を求めるようになってしまうのです。

     

    乳幼児期にはまず、やさしく穏やかな、「素材の旨味(うまみ)」を覚えさせましょう。

    おすすめは、「水出し昆布水」。水1リットルに昆布10グラム(10㎝角)を入れて、冷蔵庫で一晩置くだけで、旨味成分であるグルタミン酸たっぷりのおいしい昆布水(だし)ができます。グルタミン酸は実は母乳にも非常に多く含まれています。赤ちゃんは生まれてすぐに旨味と出会っているんですね。

     

    味覚は白いキャンバスに絵を描くように発達していくもの。

    食べ物のおいしさは、さまざまな味が複雑に絡み合って作られます。

    上手に舌育てをして、食べることが大好きになってもらいましょうね!

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

     

  • 令和2年1月号よく噛んで食べるお口を育てよう!
    令和2年1月号

    よく噛んで食べるお口を育てよう!

    ママもお子さんもよく噛んで食べていますか?
    いくら体に良いものを食べても、きちんと消化吸収されなければ意味がありません。噛むことによって、まず口の中の食べ物をかみ砕き、胃や腸の中での消化・吸収がスムーズになり、消化器官の発達も促されます。
    子どもの消化器官は大人よりも未熟です。
    子どもの体の機能を発達させるためには、噛むことはとても大事なのです。よく噛んで食べるお口を育てるには、まず大人がよく噛んで食べること。子どもは親のマネをしながら育つもの。親の食べ方は子どもの食べ方を作るものです。最初の3口は20、30回噛むなどお手本を見せてあげましょう。
    また、前歯でかじり、噛み切り、奥歯でしっかり噛むこと、口を閉じて噛むことも大事です。
    口を閉じて噛むことで、噛む力・噛む回数も大きくなります。口を閉じて食べられているか、確認してみましょう。
    噛むことを意識して野菜は大きめに切る、繊維に沿って切るだけでも歯ごたえが残ります。
    味付けが濃いとあまり噛まなくてもおいしく感じて飲み込んでしまうので、素材の甘味や旨味を生かした味付けにしましょう。
    調理の工夫や使う食材によって、自然と噛む回数が増えるようにしていきたいですね。

    ★おすすめレシピ
    かぶりついて食べてね!簡単ローストチキン

    https://ameblo.jp/sanshokukenbi/entry-12425005665.html

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 12月号発酵食品で腸内環境を整えよう!
    12月号

    発酵食品で腸内環境を整えよう!

    「腸は最大の免疫器官」と言われていることをご存知ですか? 腸内環境を整えることは免疫力を高めるだけでなく、お通じの改善、美肌効果、アレルギー症状の予防・軽減、ストレス軽減など、体にも心にも良い影響をもたらします。

    3歳頃までに腸に定着した菌は、あまり変化せずに持ち続けるとか。このころまでに腸内細菌のバランスを整えておくことが望ましいということですね。

     

    腸内環境を整えるためには、まず「善玉菌を増やすこと」。

    納豆や味噌などの発酵食品は善玉菌を多く含んでいます。これに善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を含む食品を組み合わせると、より効果的に腸内環境を整えることができます(例/玉ねぎときのこの味噌汁など)。

    日本にはすばらしい発酵食品がたくさんあります。特に、味噌は日本が誇るスーパーフード。「味噌汁は朝の毒消し」ということわざがあるように、温かい味噌汁は胃腸を温めて活発化させ、体内の老廃物や毒素を排出・分解するデトックス力の高いものです。さらに栄養素の吸収を良くする酵素、毒素を貯めにくい体を作るメラノイジンも豊富に含まれています。これだけのパワーを取り入れない手はありませんよね。

    幼児期から伝統的な和食をしっかり食べて、腸内環境を整えていきましょう。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 11月号旬のものを食べるといいことがいっぱい!
    11月号

    旬のものを食べるといいことがいっぱい!

    栄養バランス、彩り、食べやすさなどを日々考えながら、ママは毎日の食事作りに励んでいることでしょう。

    子どものカラダとココロが育つ食事作りのポイントの1つは、「旬のものを使うこと」。

     

    旬のものは、太陽と大地の恵みを吸収して育っているので、生命力がとても高く、そのエネルギーをいただいて私たちの心と体は作られていきます。

    今は一年中さまざまな食べ物を食べることができますが、旬のものはその時期に体が必要とする栄養素を多く含み、体の調子を整えるはたらきがあります。

    また、旬のものを食べることは、免疫力や抵抗力を高め、丈夫な体を作ることにもつながります。

     

    季節感あふれる食事を作っていると、おのずと栄養バランスも整ってきます。旬の食材を通して季節を感じることができるので、子どものココロと味覚も育てていくことができます。

     

    子どもは毎日違ったおかずや品数の多い食事を望んではいません。「ママの味、匂い」を感じることで安心して食べることができるのです。

    おにぎり1つでも良いです。ママが握ったおにぎりに旬のものをたっぷり入れた具だくさんの味噌汁を添えれば、子どものおなかも心も満足!

    手間はかけなくても、愛情はたっぷりかけた食事作りをしてみてくださいね。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

  • 10月号ストレスフリーな食卓でカラダもココロも元気に!
    10月号

    ストレスフリーな食卓でカラダもココロも元気に!

    毎日の食卓、ママはリラックスして食事ができていますか?

    ニコニコ笑顔で、子どもと一緒に食べることができていますか?

     

    実は、ストレスやイライラがいっぱいの食卓は、栄養の吸収が悪くなります。

    早く食べなさい!  好き嫌いしないの! お口を閉じて食べなさい!

    こんな風に言われながらの食事は、緊張感が続く状態になります。

     

    緊張した状態では交感神経がはたらき、きちんと体に栄養が吸収されず、腸内環境にも悪影響を与えてしまいます。

    たとえ、どんなに体に良いとされる食べ物を食べたとしても、ストレスを感じながら食べていたら意味がないのです。

     

    家事に、育児に、仕事に、ママは毎日、本当に忙しい!

    でも、子どものココロとカラダを元気にするためには、短い時間でも良いので、子どものそばに座って、目を合わせ、会話をしながら一緒に食べてみてください。

    穏やかな気持ちで食べると、身体が栄養をしっかり吸収できるようになります。

     

    大人がおいしく食べている姿を見ると、子どもも安心して食べることができます。初めて目にする食べ物も、大人が食べていれば「これは食べても大丈夫なんだ」と安心するもの。

    親子で一緒に食べることは、子どもの食体験を広げるためにも有効ですよ。

     

    管理栄養士 幼児食アドバイザー 山口真弓

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