危険な行動や社会のルールに反することはもちろん、テレビやおやつ、寝る時間など、子どもの思い通りにさせるわけにはいかないことは日常生活の中にたくさんあります。たとえばテレビを際限なく見たがるとき、水遊びがてらお風呂掃除に誘うとか、台所に踏み台を置いて野菜を洗ってもらう、古雑誌を破きまくって散らかし、それを集めて球をつくって的当てをするなどなど、テレビやおやつよりおもしろいことに誘うのも手。寝る時間なのに騒いでしまうようなら静かに歌を歌うなど、作戦はいろいろありますが、それでも「思い通りにならないと大かんしゃく」という事態は起こります。
泣かせておける状況ならそのまま見守り、できない場所ならがっちり抱え込んで、「〜したかったね」などと一言だけ気持ちを受け止める言葉を言ったら、あとはただ黙って落ち着くのを待ちます。今後の健康や円滑な社会生活のために必要な大事なことを教えているのですから、「心の予防接種」と思って、どんなに泣き騒がれても優しい気持ちで見守り、動じないことです。そして、あきらめて泣き止んだところで「気持ちを収められたこと」をしっかりほめます。どんな状況でも、気持ちは否定しないことが最重要なポイントです。