2歳の達ちゃんが、木製の線路をつないでいます。長く伸びて、輪になりそうもありません。見ていたパパが別の線路をつないで、あっという間に輪にしてくれたその瞬間、達ちゃんは輪になった線路を壊してガンガン投げ始めます。「投げちゃダメ~!」と、あわてるパパ。
「最近よく物を投げるんですよ。言っても止まらないし、どうしてこんな乱暴なことするんでしょう」と困惑した表情でおっしゃいました。どうしてでしょう?
そう、達ちゃんは自分で好きなように線路をつなぎたかった。自分の世界を邪魔されたから、怒ったんですよね。達ちゃんは「自分で思うようにやりたい」と主張できるほどに心が成長しているのですが、それをまだ言葉で表現できません。物を投げるという方法で「邪魔しないで!」と訴えたのでしょう。
親がすることは、①抱え込んで投げる行為を止め、②「邪魔してごめん。自分でやりたかったんだね」と、彼の気持ちを受け止めて言葉にしてあげる。③「でも投げたらダメ。人に当たったら痛いよ」と、してはいけない行動を教え、④落ち着いたところで「わかったね。うれしいよ」などと怒りを収められたことをほめます。 怒りの感情との付き合い方を学ぶ最初の機会を、成功体験に!