気持ちのコントロールは、車の運転に例えることができます。自分の思い通りにしたい気持ちがアクセル。自分の気持ちを抑制するのがブレーキ。大人の私たちでもアクセルを踏みすぎて失敗したり、ブレーキを上手く踏めずに後悔したり、自分の気持ちの運転はなかなか難しいのです。その難しい運転を子どもは今、学び始めているのです。

子どもは人生が始まったばかりの、この世の新入社員のようなもの。親は先を行く上司、ボスなのです。会社だったらどういうボスがいいですか?「困ったら相談しやすく、話を聞いてくれる人」「方針が明確で」「行き過ぎたら止めてくれて」「任せてくれて、でも最後の責任をとってくれる人」。逆に、新入社員に「どうすればいいと思う?」なんていちいち聞いてくるボスは困りますよね。

子どもにどう接したらいいか?と迷ったら、「自分だったら、上司にどうしてもらいたいか?」と考えてみると、ママ自身の中からヒントがみえてくると思います。それにしても、新入社員ですから、社の方針には従ってもらわないとね。子どもの気持ちを尊重することは大事ですが、「ごはんの前は、お菓子はなし」と枠をつくり、子どもを導いていくことも親の大事な仕事です。

日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美