人とのコミュニケーションで、「言ったつもり」「そのくらいわかってくれているはず」と思っていても、伝わっていないことはよくあるものです。大人でさえそうなのですから、相手が子どもならなおさらのこと。子どもは知らないことがいっぱいありますし、大人の目線とは違うところを見ていたり、思いもよらない発想をすることもあります。

子どもにお片づけの指示を伝えるときは、やるべきことを具体的に伝えることです。「①なにを ②どこに ③どんな順序で ④なんのために」の4つを意識して話してみてください。

たとえば食事の後片づけをするとき。「食べ終わったら、お皿を両手で持って、流しの横に運んでね」「お箸はあぶないから、とがった方を下か横に向けて持つこと」「おかずの残りはママ(パパ)がやるから、あなたはマヨネーズを冷蔵庫に入れてね」「最後に、テーブルの上をこのふきんでふくこと。周りから始めて、次に真ん中をふいていくこと。きれいになると気持ちいいよね」

子どもにも理解しやすいことばで、ゆっくりと伝えてあげてください。「はじめに…」「次は…」と手順がわかることばをかけながら説明すると、子どもに伝わりやすいでしょう。

NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか