たいがいの親は「お片づけのできる子」になってほしいと願っているでしょう。でも、電車好きの子は大好きなプラレールをいつまでもそのままにしていたいし、怪獣好きの子どもはいつだって勢ぞろいさせて眺めていたいのです。

ママやパパは「きれいに片付いたお部屋は気持ちがいい」と思うけれど、そもそも子どもは部屋が散らかっていても困りません。大好きなおもちゃや物に囲まれている場所が居心地がいいのです。お片づけをしない子どもにイライラしないためにも、まずは「子どもは片づけないのが普通」というところからスタートしましょう。

では、「片づけない子ども」を「自分ですすんで片づける子ども」に育てるにはどうしたらいいの? 親が知りたいのはそこですよね。

「片づけなさい」と叱りつけてやらせるのは簡単ですが、それでは自分ですすんで片づける力は身につきません。

子育てのゴールは「自立」です。親にアレコレ指図されて動く「親ルール」ではなく、自分で考えて行動する「じぶんルール」が身についた子どもに育てることが目標です。「自分の身の回りの始末や片づけが自分でできる力=お片づけ力」を、これから1年間かけて親子でゆっくり育てていきましょう。

NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか