今月からクラスで飼育しているココさん。

 

毎週金曜日には飼育ケースの中を綺麗にしています。ココさんのふるさとの土である果樹園から土を少しお借りして……枯れ葉などで隠れるスペースを作っています。

 

加えて「ココさんが皆が幼稚園をお休みの土曜日日曜にも、お腹をすかせることなく快適に過ごせるように、エサもいっぱいあげたいよね」と話しています。

「いっぱい見つける!」「お腹空かせないように頑張ろう!」と団結してエサを求めるひまわり組の仲間たち……。しかし最近は園庭ですっかりバッタを見かけなくなってしまいました。

「バッタ全然いない」「もう食べつくしちゃったのかな……」となにも虫を捕まえられない日もありましたが、それでも諦めず、いろいろな場所を駆け巡る子ども達もいました。

最近は「クモがいるぞー!」とすみれ組のテラス前や観察池の付近も探索しています。

そんな友達を見て、「虫嫌いだけど捕まえる」「捕まえ方分からないけど教えてもらう」と他の子ども達も参加しています。

20名いるひまわり組です。「自分じゃなくても誰かが世話をしてくれる」という考えだって出てきてもおかしくないはずですが、ココさんに対して、「自分が世話をするんだ」「自分がエサを探して食べさせてあげるんだ」という強い当事者意識を持っている子がたくさんいて感動しています。

やっと見つけた虫をぺろりと平らげるココさん。みんな「俺が捕まえたクモ食べた!!!」「ああ! 僕の捕まえた虫食べたよ! 先生! 今のみた!?」「ぺろぺろしてる! かわいいいーー!!」とメロメロです。

最近はひまわり組だけでなく、他のクラスの子ども達も世話をする様子をみて、エサになる虫の情報をくれたり、一緒にお世話をしてくれようとしたり「ココちゃん元気~?」と気にかけてくれる子もちらほらいます。本当にありがたいです。

 

そして保育室や室内に虫が入ってきたときや、突然ハエトリグモなどが目の前にやってきたとき……今までだったら「うわあ! 先生! クモだー!」「ハエだー! やだー! 逃がしてー!」とプチパニック状態でしたが……今や乱入した虫に対して「クモだ! ココのエサだ! 捕まえよう!」「ココ食べるかもしれない! 虫かご持ってきて!!」と強かです。

プチパニックの時代はよもや過ぎ去り、虫の乱入はもはや絶好の狩猟チャンスとなりました。冷静&積極的です(担任もこの思考に染まりました)。

すずらん組さんでも虫がでると、あんなに大騒ぎだったはずなのに、すずらんのお友達が「クモが出たから○○くん呼んできて、ココが食べるからクモ探してた」と冷静に対処……担任に「~~にクモいたよ」「小さい虫いたよ」と教えてくれる子もいます(ちなみに職員も「ココちゃんってカマキリの赤ちゃんたべますか? タオル掛けに居るのでとってください」「ココちゃん芋虫食べますか? 私触れないのでとっていって欲しいです」と私に教えてくれます……(ココさん、ぺろりと食べました))。

自分も含め、ココさんの飼育で事象に対する反応が大きく変わったことが、とても面白く、そして興味深く感じた最近でした。

中には降園後に虫を捕まえて朝に持ってきてくれた子もいます(職員も捕まえてきてくれました)。
幼稚園から家に帰っても、ココさんのことを考えて行動してくれたことがとてもとても嬉しく、感動しています。保護者の皆さま、気持ちを汲み取って持ってきてくださって本当にありがとうございます。美味しそうに平らげていました。

 

そしてひまわり組をはじめ、多くの子ども達や職員の助けあって、順風満帆にカナヘビの飼育ができていると改めて、日々実感しています。
いつもありがとうございます。

来週も20人+1匹の仲間たちで、園生活を楽しみたいと思います!

ひまわり組担任:渡辺楓