子育てハガキ通信

バックナンバー

  • 4月号言うことを聞かせることは、しつけにならない  じゃあ、どうすればいいの?
    4月号

    言うことを聞かせることは、しつけにならない  じゃあ、どうすればいいの?

    自己主張が始まる2~3歳ころのしつけは、子どもの気持ちも大事とは思うけれど大人の思いや社会のルールに合わないことも多くて、むずかしいですね。

    「もう~何回言わせるの。いい加減にしなさい!」とつい声を荒げて、「ああ、またやっちゃった」と後悔しても、次の日には同じことの繰り返し。「怒鳴っちゃいけないのは分かっているけど、おだやかに言っても聞かない子のしつけはどうしたらいいんですか?」など、とても多いご相談です。

    今この場で言うことを聞かせるために、親が怒鳴ったり、おどしたり、罰を与えたりすることは現在すべて体罰として法律で禁じられています。子どもが自分で考え、自分で葛藤を乗り越える力がつかないし、思いを否定された怒りがたまって攻撃的になったり、人がどう思うかばかり考えて自分の気持ちで行動を選べない子になったり、よい結果につながらないことが多くの研究で証明されているからです。「言うことを聞かせるしつけ」は、裏目に出ることが多いのです。

    「今この場で」ではなく、同じことを何度でも、時間をかけてていねいに、でも堂々巡りではなく少しずつらせん階段を上るように、「子どもの生きる力を育てるしつけ」を来月以降のハガキで考えていきたいと思います。

  • 3月号まるで別人に⁈ キレなくなった子どもたち
    3月号

    まるで別人に⁈ キレなくなった子どもたち

    食卓全体をミネラルアップしていくと、体調だけでなく精神面にもうれしい変化がみられてきます。

     4歳の太郎くん(仮名)は、2歳頃からイライラして泣き叫んだり、お友だちに噛みついたり、食べ物のこだわりが強いなど、心配な場面が続いていました。そこで、まず今まで通りの食事に、すりごま、煮干し、昆布、トビウオなどを粉末にした天然だしの粉を「かけたり混ぜたり」からスタートしてみると……。1か月ほどで、大声で泣き叫ぶことが減り、お友だちとのトラブルも少なくなり、お手伝いまでするようになったのです。保育園の先生からは「まるで別人のようです!」と驚かれるほどになりました。

    以後、たくさんのお子さんのうれしい体験は広がり、最年少で取り組んだ18か月の男の子しょうちゃん(仮名)も、ゆっくりだった言葉も出てくるようになり、激しいイライラもおさまっていきました。同時にお母さんもミネラルをしっかりとることで体調が良くなり、心にもゆとりが生まれたそうです。

    日々の子育てに奮闘されるお母さんこそ、一番先にとってほしい「ミネラル」。1杯のスープからでも手軽に長く続けてほしいと思います。お子さんにとって一番の栄養は「お母さんの笑顔」ですから。

  • 2月号ミネラルで大人も子どもも元気度アップ!
    2月号

    ミネラルで大人も子どもも元気度アップ!

    心と体の健康に欠かせない「ミネラル」。実際にミネラルを意識した食生活を始めた方々からは、さまざまなうれしい体験談が届いています。

    「偏食が治った」「食のこだわりがなくなってきた」「甘いものへの依存がなくなった」など、お子さんの食にまつわる変化も多いです。味覚はミネラルの中でも「亜鉛」と関係があり、亜鉛を含むミネラル食材をしっかりとることは味覚の偏りを改善するきっかけになります。

    また、わかりやすい変化としては、「平熱が上がった」という声もあります。みなさんの平熱は何度くらいでしょうか?体内の酵素がしっかりはたらき、免疫力がきちんとはたらくためには、365分以上、お子さんの場合は37度近い平熱が望ましいといわれています。最近では平熱が35度台という方も少なくありませんが、「だしのふりかけをかけたり、毎日味噌汁を飲み始めたら、平熱が上がってきた」という報告も。低体温が改善すると、免疫力もよくはたらくようになります。

    「長年の便秘が解消!」という方も多くいらっしゃいます。ミネラルをしっかり補給することで自律神経が整うこと、さらにオリーブオイルや発酵食品との併用で腸内細菌のバランスが整うためと考えられます。

    切り干し大根のシュウマイ

    切り干し大根のよさを活かし、子どもたちが違和感なく食べられるよう細かく刻んでシュウマイに。ときにはこんな食べ方、いかがですか?

  • 1月号ミネラルリッチな「つくおき」のススメ
    1月号

    ミネラルリッチな「つくおき」のススメ

    忙しいとき、疲れたときに便利な作り置きのおかずも、ミネラル満点にしておきたいところ。常備菜としてミネラル豊富な「つくおき」があれば、ご飯を炊くだけで十分な食卓が整います。

    昆布や煮干しをだしとして使ったあとは、捨てずに、醤油とみりんで煮ておくと、便利な「だしがら佃煮」ができます。ここにごまや海苔を足しておくと、おいしさもミネラル量もさらにアップします。

    また、煮干しやごまに多く含まれる「カルシウム」は、お酢や梅干し、レモンなどと一緒にとると、体に吸収されやすくなります。小さめの煮干しを、酢とエクストラバージンオリーブオイルを同量に混ぜたところに入れていく「煮干しのオイルサワー漬け」。できてすぐからおいしく食べられて、冷蔵庫で保存もできます。漬け汁もドレッシングとして使う、スープに垂らすなどして使いましょう。食卓にも酢の物を1品足すと、ミネラルの吸収がよくなります。

    そのほか、にんじんとナッツ、ごま、粉末だしなどのミネラル食材で作る「にんじんのミネラルしりしり」、基本のミネラルふりかけのアレンジとして「干しエビとあおさ海苔のふりかけ」「ひじきとごまのふりかけ」も子どもたちに人気です。

    味噌のねりねり田楽

    粉出汁、味噌、エキストラバージンオリーブオイルを加えてよく練りお湯を加えて溶くだけで、ミネラル豊富な味噌汁に。この「味噌のねりねり」と名付けたベースを田楽のたれにつかってみました。

  • 12月号簡単!体よろこぶ「ミネラルおやつ」
    12月号

    簡単!体よろこぶ「ミネラルおやつ」

     体にためておくことができないので、毎日、毎食、こまめにとりたいミネラル。「ミネラル豊富なおやつはどんなものがありますか?」というご質問もよくいただきます。

    まずは「おやつ=お菓子」ではなく、4回目の食事!と考えましょう。特に幼いお子さんはまだ1食の量が少ないので、「おやつ」も大事なミネラル補給のタイミングと考えましょう。

     「おやつは量を少なくした食事」ととらえて、ミネラルふりかけを混ぜたご飯を小さく握った「ミネラルおむすび」、ご飯を少しだけつぶしてまるめ、きなこをまぶした「簡単おはぎ」、味噌に粉末だしとオイルを混ぜた「味噌のねりねり」にお湯を注いて海苔をプラスした「即席味噌スープ」などはいかがでしょう? どれもキッチンにある材料でさっと作れて満足感があるので、忙しいときにもおすすめです。

     また、もちもちの食感がたのしい「じゃがいも餅」にすりごまや青海苔を加えた甘辛だれをかけたり、甘酒をゼラチンでかためてゼリーにしても、簡単でほんのり甘いおやつになります。栗、干し芋、アーモンドいりこなどは保存がきくので常備しておくと便利。「おやつ=4回目の食事」と考えると、おやつのレパートリーはぐんとひろがりますよ。

    ひじきときくらげのふりかけ

    子どもに人気のミネラルふりかけ。いろいろなアレンジがたのしめます。今回は、ひじきやきくらげ、きな粉などでパパッとふりかけをつくってみましょう。

  • 11月号調理法や食べるタイミングにも気をつけて
    11月号

    調理法や食べるタイミングにも気をつけて

     私たちの心と体の元気に欠かせない「ミネラル」。毎日の食卓に無理なく取り入れていく方法を、第1ステップの「かける・混ぜる」、第2ステップの「食卓全体」での取り組みとして紹介してきました。

    さて、ミネラルリッチな食卓づくりは、食品選びに加えて「調理法」も大事なポイントになります。料理を作るとき、下茹でやあく抜きをしすぎていませんか? 野菜の下茹でやあく抜きをすると、加工食品に使われる水煮食品と同じで、せっかくのミネラルがたくさん流れ出てしまいます。
     野菜はよく洗って皮ごと使う、下茹でやあくぬきが必要な場合もなるべく短時間にとどめて、食材に含まれているミネラルが失われないようにしましょう。野菜はゆでるよりも蒸す、重ね煮にするなど、ミネラルを逃さない調理法がおすすめです。

    また、ミネラルは体にためておくことができないので、毎食ごとにこまめにとりたいもの。ミネラル補給のタイミングも大事で、「朝起きてすぐの時間」と昼食と夕食の間の「おやつタイム」は、特に体がミネラルを欲する時間帯です。朝一杯の味噌汁やミネラルたっぷりのおやつで必要なミネラルを体にしっかり補給して、1日を元気に過ごしましょう。

    《今月のミネラルレシピ》

    ドライフルーツ入りかぼちゃサラダ  ←クリック

    陽の恵みで、ミネラルがぎゅっと閉じ込められたドライフルーツ。甘みも増して、レーズンを砂糖代わりに使うことも可能です。かぼちゃサラダで、その味わいを試してみて。

     

  • 10月号簡単ミネラルアップ② ミネラル食材と良質のオイルを食卓に
    10月号

    簡単ミネラルアップ② ミネラル食材と良質のオイルを食卓に

    前回ご紹介した「かける・混ぜる」に慣れてきたら、次は献立にいろいろなミネラル食材を取り入れて、さらに幅広いミネラル補給にチャレンジ!

    小魚(ししゃも、煮干し、じゃこなど)、海藻(海苔、わかめ、もずくなど)、蕎麦、雑穀、栗、小松菜、切り干し大根、納豆、ドライフルーツなどミネラル豊富な食材を、主菜や副菜、おやつにも積極的に取り入れましょう。

    また、もうひとつ注目したいのが「オイル(油)」。オイルには、細胞膜の元気を保ち、ミネラルの吸収や老廃物の排泄をスムーズにするはたらきがあります。良質のオイル(低温圧搾のエクストラバージンオリーブ油やゴマ油など)を加熱しないで使いましょう。味噌と粉末だしとオイルを混ぜた「ミネラル味噌」をうつわに入れ、お湯を注げば簡単味噌スープに。このスープと粉末だし入りのおむすびで、ミネラル満点の朝食になります。

    さらに、腸内細菌を整える「食物繊維」(オクラ、里いも、納豆、もずく、豆、芋など)や味噌、甘酒、麹、ぬか漬けなどの「発酵食品」も積極的に取り入れたいところ。ここに酢や梅干しをプラスすれば、ミネラルの吸収がさらによくなります。食卓全体のミネラルアップ!できることから始めてみてくださいね。

    《今月のミネラルレシピ》

    煮干しのサワーオイル漬け  ←クリック

    コリコリ、シャクシャクした歯応えもたのしいれんこんとナッツ。豊富なミネラルを摂り入れるのにもぴったりな食材です。アレルギーがなければ、ぜひ食卓に並べてみましょう

     

    食学ミネラルアドバイザー 国光美佳

  • 9月号簡単ミネラルアップ①まずは「かけるだけ、混ぜるだけ」から
    9月号

    簡単ミネラルアップ①まずは「かけるだけ、混ぜるだけ」から

    ミネラル不足を防ぐには、毎日の食事をミネラルたっぷりにすることがいちばんの基本。でも、食の取り組みというと「難しそう」「今、子育てで忙しくて……」という声も。では、最初は簡単に「かけるだけ、混ぜるだけ」から試してみませんか?

    まずは、ご飯を炊くときに、雑穀(あわ、ひえ、黒米など)を「混ぜて」みましょう。雑穀にはマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。

    ミネラル豊富な食材、昆布や煮干しを細かくして、料理の「だし」として使うのもおすすめ。お子さんに自然なだしの味を知らせつつ、そのまま具材としても食べることでミネラル補給もできて一石二鳥です。

    もっと手軽にするなら、市販の煮干、あご(トビウオ)、昆布などの粉末をブレンドして「自家製天然粉末だし」を作り、今まで通りの食事に「かける・混ぜる」だけでもOK。ミネラルアップに取り組む幼稚園では、給食に天然粉末だしをふりかけがわりに「かけたり混ぜたり」という取り組みが始まっています。

    なお、市販の「粉末だし」を使う場合は、必ず表示を確認して、天然素材だけで作られたもの(うまみ成分や化学調味料を含まないもの)を選びましょう。

    《今月のミネラルレシピ》

    れんこんとナッツのきんぴら  ←クリック

    コリコリ、シャクシャクした歯応えもたのしいれんこんとナッツ。豊富なミネラルを摂り入れるのにもぴったりな食材です。アレルギーがなければ、ぜひ食卓に並べてみましょう

     

    食学ミネラルアドバイザー 国光美佳

  • 8月号食品のミネラル不足。その原因は?
    8月号

    食品のミネラル不足。その原因は?

    栄養バランスが良さそうな市販のお弁当やお惣菜。でも、含まれるミネラルの値を測ってみると、多くの場合、国が定める基準に届いていないという結果が。どうしてこんなことが起こるのでしょう?

    現代食のミネラル不足には、いくつかの理由が考えられます。1つめは、「水煮食品が増えていること」。たとえば、にんじん、ごぼうなどの入った野菜の水煮パックの場合、野菜を水で煮て、何度も洗い、パックに詰めるという加工の過程で、野菜に本来含まれているミネラルが流れ出てしまっています。こうした水煮食品は手軽で安価なので、市販のお弁当や惣菜、レストランや給食などでもよく使われています。また、生の野菜をカットして販売している「カット野菜」の場合も、ミネラルは3割、ビタミンC7割減ってしまっています。

    2つめは「精製しすぎた食品」。白砂糖、精製塩、精製された油などは、製造の過程で食品に含まれているミネラルまで取り除かれてしまっています。

    さらに、添加物の問題もあります。「リン酸塩」は加工食品の「プリッ、ふわふわ、とろとろ」の食感を出すためによく使われていますが、腸でミネラルを抱えて外に一緒に出してしまう作用があるので注意しましょう。

    《今月のミネラルレシピ》

    豆サラダ  ←クリック

    現代食に不足しがちなミネラルも含み、良質なたんぱく源として活用したいお豆。 彩りもたのしい豆のサラダをご紹介しましょう。

     

    食学ミネラルアドバイザー 国光美佳

  • 7月号現代食はミネラル不足⁉
    7月号

    現代食はミネラル不足⁉

    ミネラルは私たちの健康に大切な栄養素。でも、「現代の食生活では、ちゃんと食べているつもりでも必要なミネラルが不足しているおそれがある」と聞いたら、「え?」「どうして?」と心配になりますよね。
    現代食というと、どのような食事を思い浮かべるでしょうか? たとえば、コンビニ弁当やレトルト食品、冷凍食品、お惣菜など、「早くて便利で簡単!」が定番の加工食品。これらの加工食品の中にミネラルがどのくらい含まれているかを実際に測ってみたところ、国が定める食事摂取基準に届いていないものが多いことがわかりました。
    栄養バランス良く思える幕の内弁当が1食で取りたいミネラル量を満たしていなかったり、彩りのよいお惣菜もカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルが大幅に不足していたり。現在、120品目ほどの調査が進んでいますが、ほとんどの加工食品にミネラル不足が起きているという結果が出ています。

    肉や魚、野菜などがバランス入っているのに、なぜミネラルの含有量が少なくなっているのでしょうか?そのカギを握る食品加工の問題について、次回お話しましょう。

    《今月のミネラルレシピ》

    いわしのトマト蒸し  ←クリック

    ミネラルと一緒に摂りたいのが良質なオイル。とくに青魚の油は、脳の血流アップや炎症を抑える良質なオイルです。ミネラルたっぷりのいわしを丸ごとトマトや玉ねぎと一緒に蒸し焼きにすると、 いわしから出る良質な油を野菜が吸収して、うま味もアップ!

     

    食学ミネラルアドバイザー 国光美佳

  • 6月号体と心を整えるミネラルのはたらき
    6月号

    体と心を整えるミネラルのはたらき

    私たちの生命活動に欠かせない「ミネラル」。ミネラルは、骨格をつくったり、血管を丈夫にしたり、発育を支えるなど実にさまざまなはたらきをしていますが、中でも特に重要なのが「酵素を活性化する」という役割です。
    私たちの体内には「酵素」というものがあり、食べたものを消化する、それを代謝させて体内ではたらかせるなど、生命活動に深くかかわる働きを担っています。体の中では、まるで歯車がかみ合うかのようにさまざまな代謝が起きています。この歯車を円滑にまわしていくのが「酵素」、そして「酵素」がはたらくために「補因子」として必要になるのがミネラルなのです。

    食事からミネラルをとると、酵素が活性化して、代謝がうまく回るようになり、心も体も整います。ミネラル不足で起こる症状として、カルシウム不足で神経過敏、マグネシウム不足でうつ症状など。ミネラルと精神の関係は、栄養学の専門書でも明記されています。

    《今月のミネラルレシピ》

    ミネラル味噌スープ  ←クリック

    生命活動を支えるミネラルですが、どうしたら簡単に、日常的に摂れるようにできるかを考えてできたレシピです。特に育児に追われるお母さん、お父さんに飲んで欲しい!そう願い、とてもシンプルでミネラル豊富なスープになりました。

     

    食学ミネラルアドバイザー 国光美佳

  • 5月号ミネラルってなあに?どうして大切?
    5月号

    ミネラルってなあに?どうして大切?

     「疲れやすい」「イライラしやすい」「めまいを起こす」「寝起きが悪い」「足がつる」……このようなことはありませんか? ミネラルは全身の生命活動にかかわるので、不足するとさまざまな不調につながります。
    たとえば「めまい」「立ちくらみ」「肩こり」「頭痛」「抜け毛」「集中力の低下」「イライラ」は、どのミネラルの不足で起こるでしょう?これらは「鉄」不足のときに出やすい症状です。「鉄」はあさりやしじみなどの貝類や、赤身肉、ほうれん草、納豆などに多く含まれています。鉄は酢やかんきつ類などビタミンCを含む食材と一緒にとると吸収しやすくなります。
    「足がつる」「まぶたがピクピクする」「疲れやすい」「眠りが浅い」などは、マグネシウム不足が疑われます。マグネシウムは、筋肉の弛緩にかかわり、たくさんの酵素のはたらきにも影響します。海苔や蕎麦、ナッツ類、豆腐、納豆などに含まれます。
    健康な食生活のキーワードとしても知られる「ま・ご・わ・や・さ・し・い」の食材(ま=豆類、ご=ごま、わ=わかめなどの海藻、や=野菜、さ=小魚など魚介類、し=しいたけなどのきのこ類、い=芋類)は、さまざまなミネラルを含む食材としておすすめです。

    《今月のミネラルレシピ》

    にんじんと煮干しの炒めもの  ←クリック

    骨ごとまるごと食べられる小魚は、カルシウムはじめいろいろなミネラルの摂取のためにぜひ食卓に頻繁にのせてほしいものです。カリウムやカロテンなどが豊富なにんじんといわしの煮干しの炒めものは、子どもにも食べやすいひと品です。

     

    食学ミネラルアドバイザー 国光美佳

     

  • 4月号えっ?食べものと心はつながっている?!
    4月号

    えっ?食べものと心はつながっている?!

     「まさか食べもので?」「子どもがキレなくなりました」「子どもだけでなく、私のイライラも減ってきました」……これは、いつもの食事を少しだけ「ミネラルアップ」してみたご家庭から届いた驚きの声です。

     ミネラルって、いったい何でしょう?ミネラル(無機質)とは、おなじみのカルシウムや鉄をはじめ、亜鉛、銅、マグネシウム、カリウムなど100種類以上の元素の総称。たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミンに並ぶ、五大栄養素のひとつです。
    このミネラル、体の中でわずか約5%と含有量は少ないのですが、私たちの健康を左右するとても大切な栄養素です。骨を強くするにはカルシウム、貧血予防には鉄、味覚障害には亜鉛などはよく知られていますが、体を作ったり調子を整えたりするだけなく、イライラを和らげるなど心の状態にも深くかかわり、体と心の「司令塔」のようなはたらきをしていることがわかっています。
    なぜ、ミネラルが心にも影響するのでしょう?どのような食材に含まれているのでしょう?幼い子どもが食べやすい方法は?これから1年間、家族みんなの元気を支えるミネラルのお話、おすすめミネラルレシピなどをお届けしていきます。

    《今月のミネラルレシピ》

    基本のミネラルふりかけ  ←クリック

    子どもに人気の「ミネラルふりかけ」。お酢を加えるのは、ミネラルの吸収をよくするため。ご飯にかけたり、混ぜておむすびにしたりスープや麺類のトッピングにも活用できます。

     

    食学ミネラルアドバイザー 国光美佳

  • 12月号知っていますか?「STマークとSGマーク」
    12月号

    知っていますか?「STマークとSGマーク」

    幼い子どもがいろいろな物をなめたり口に入れたりするのは、「最も感覚が発達している口を使って、物の形や感触を確認しているから」と言われています。多くの物に触れることは子どもの成長過程にとって大切ですが、それは危険と隣り合わせでもあります。

     特に、小さな部品が使われているおもちゃは、子どもが部品を飲み込む誤飲事故が多く発生しています。おもちゃの購入や使用時には、必ずおもちゃの対象年齢を確認しましょう。

     子どもが使用する製品には安全基準が設けられています。

     「STマーク」(エスティーマーク、Safety Toyの略)は一般社団法人日本玩具協会が14歳以下用の玩具に対して、玩具安全基準に適合している製品に表示しています。部品が外れにくい、のどに詰まらない大きさなど、安全性を配慮した設計がされています。

     「SGマーク」(エスジーマーク、Safe Goodsの略)は一般財団法人製品安全協会が定めた安全基準に適合していることを示していて、ベビーカーや子ども用ベッド、抱っこひも、すべり台などが対象製品となっています。製品選びの際の参考にしてください。

     

    西武文理大学 茂手木明美

  • 11月号子ども目線でチェックして「やけど」を防ごう
    11月号

    子ども目線でチェックして「やけど」を防ごう

     おうちの中には、やけどの危険があるものがあちこちにあります。子どもの目線になって部屋の中を確認してみましょう。大人はちょっと不便でも、子どもの安全を最優先にした部屋作りを工夫しましょう。

    ●お湯の入ったポットや電気ケトルはコードを引っ張ることで倒れ、熱湯がかかることがあります。コードが子どもの手の届かない高さか確認しましょう。

    ●炊飯器は、ごはんが炊けるときの蒸気に子どもが手を伸ばしてやけどをするケースが多く見られます。置き場所に気をつけましょう。

    ●テーブルクロスやランチョンマットは、子どもが引っ張って、上に置いた熱いお茶、みそ汁、ラーメンなどがこぼれてしまうおそれがあるので、使わないようにしましょう。

    ●床に置くタイプのストーブやヒーターは必ず安全柵で周囲を囲み、子どもの手が届かない工夫をしてください。

    ●電気カーペットや床暖房は、長時間同じ姿勢でいると、子どもの薄い皮膚はダメージが起きやすく低温やけどのリスクがあります。長時間の使用は避けましょう。加湿器も加熱式タイプは熱くなり危険です。

    ●アイロン、ドライヤー、ヘアアイロンなどは使ったら、すぐに片づける習慣をつけましょう。

     

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  • 10月号「外出時」のヒヤリハットに注意
    10月号

    「外出時」のヒヤリハットに注意

     子どもはママやパパとのお出かけが大好き!でも、子ども連れでのお出かけには「ドキッ」「ヒヤッ」とする場面も少なくありません。

     子連れ外出で危険な場所はたくさんありますが、その中でも注意したい場所NO.1と言えるのは「駐車場」です。チャイルドシートから降ろすと、子どもは解放感から走り出します。車が死角となって小さな子どもはドライバーから見えにくいため、大きな事故につながるおそれもあります。

     スーパーや大型商業施設など日常的に訪れる場所では、大人の気もゆるみがちになります。店舗内では人やカートとの衝突事故にも気をつける、迷子防止だけでなく連れ去りのリスクを防ぐためにも子どもから目を離さない、一人でトイレに行かせないなども心がけましょう。

     事故を防ぐには、幼いころからの習慣づけがとても大事です。「外出先では必ず手をつなぐ」を当たり前の「習慣」にしておけば、その分だけリスクは減らせます。もし、子どもが手を振り払って走り出そうとしたときは、まず行動を止めて、その上で「危ない」ということを言葉や態度で繰り返し伝えます。子ども自身が「何が危険か」を判断できるようになるまで、根気よく言い聞かせていきましょう。

     

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  • 9月号楽しい「外遊び」のための安全対策
    9月号

    楽しい「外遊び」のための安全対策

     子どもの成長に伴って、外で遊ぶ機会も増えていきますね。2歳ごろになると子どもの動きも活発になり、時にハラハラするような遊びをすることもあります。

     子どもの外遊びの事故で最も多いものは、すべり台やブランコ、ジャングルジムなどの遊具での事故です。遊具は正しい使用方法で遊ぶことが事故を防ぐ原則ですが、「すべり台を反対側から登り、すべってきたお友達と衝突する」といった事故は多く起こっています。子どもは遊びの中で別の遊び方を発見し、危険と思わずそれを試したがるものなので、大人の見守りは欠かせません。遊びながらふざけたりはしゃいだりして事故が起こる場合もあるので、6歳以下では大人がそばで見守りながら遊ばせるようにしましょう。

     かばんや水筒のひも、パーカーのフードなどが遊具に絡まる事故もあります。遊具で遊ぶときは危険につながるものを身に付けていないか確認しましょう。

     外遊びの道具としては、キックスケーター、キックバイクなどの車輪付き乗り物も人気がありますが、ヘルメットの装着に加えて、正しい使い方を子どもに十分に伝える、危険の少ない場所を選ぶ、大人が付き添うなど、安全に遊ぶための配慮をしっかり行いましょう。

     

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  • 8月号転ぶと危険!「のど突き事故」
    8月号

    転ぶと危険!「のど突き事故」

     子どもが口に何かをくわえたまま転倒しケガをする「のど突き事故」。あまり知られていませんが、1〜6歳ごろに多く発生しています。

     のど突き事故の原因として、最も多いものは「歯ブラシ」です。歯みがきをしながら歩き回るという行為は私たち大人も無意識にやりがちですが、子どもは大人に比べてとても転びやすいので、特に注意が必要です。歯ブラシをくわえたまま転倒して口腔内やのどにケガをした、場合によってはのどの奥に刺さった歯ブラシが脳まで達するような重篤な事故につながるケースもあります。歯みがきをしながら歩くことがないよう、子どもが小さなころから家族みんなで習慣づけしていきましょう。

     歯ブラシ以外では、箸、フォーク、スプーンなどでも同じような事故が起きています。箸やフォークなどを口に入れたまま、食卓から離れて歩いたり、遊んだりすることのないよう、気をつけましょう。

     また、アメリカンドッグ、焼き鳥、アイス、綿あめなど、棒のついた食品も同様です。食べ歩きしたくなるものばかりですが、食べながら転ぶと生命にかかわる事故につながるおそれも。お祭りなどの際にも、「必ず座ってゆっくり食べる」をお約束にしたいですね。

    西武文理大学 茂手木明美

  • 7月号知っておきたい「誤飲・誤嚥」のリスク
    7月号

    知っておきたい「誤飲・誤嚥」のリスク

    「誤飲」とは、口にいれてはいけないものを誤って飲み込んでしまうこと。「誤嚥」とは、食べ物などが気管、気道に入ってしまうこと。どちらも子どもに起きやすく、生命にかかわることがあります。

    【誤飲】タバコ、硬貨、ボタン電池、洗剤、医薬品、化粧品、石油製品(灯油など)、おもちゃの部品など、生活の中にあるすべてのものが原因と成り得ます。

    誤飲事故が多いのは何でも口に入れてしまう生後半年~1歳頃ですが、大人の使っているものに興味を持ち真似をしたがる23歳の頃は、マニキュアの除光液や吸い殻を入れたペットボトルによる誤飲事故なども起こっています。子どもの手が届く場所に危険なものを置いていないか、常に目配りが必要です。

    【誤嚥】誤嚥しやすい食品としては丸くてつるんとしているもの(白玉だんご、うずら卵、プチトマト、ぶどう、アメ玉など)、かみ砕きにくいもの(ピーナツ、豆類、グミ、こんにゃくゼリーなど)などがあげられますが、それ以外の食品(パンなど)でも、丸のみすれば窒息のリスクがあります。

    また、遊んだり歩いたり寝転んだりしながら食べるのも誤嚥事故につながるNG行為。「食べる時は座って」を習慣づけましょう。

    西武文理大学 茂手木明美

  • 6月号気をつけよう!「水の事故」
    6月号

    気をつけよう!「水の事故」

     毎年、暑くなってくると海や川、プールなどでの水の事故に関するニュースが聞こえてきます。水とふれあうのは楽しい経験になりますが、同時にそこには事故のリスクもあります。特に、旅行やおでかけ先では大人も子どもも開放的な気分になるため、注意が必要です。

    水辺での子どもの行動は一瞬たりとも気を抜くことができません。子どもだけで水に入ることは避け、必ず大人がそばで見守るようにしましょう。特に、川は大人でも危険の予測が難しく、浅瀬で遊んでいたはずが、状況が一変して数秒で流されてしまう……といったケースも起こります。水遊びの際には安全面を考え、キッズ用ライフジャケットの着用をおすすめします。ちなみに小型船舶乗船時には桜マークのついたライフジャケット(国土交通省が定めた安全基準に沿ったもの)の着用が義務化されています。乗船時に限らず、海水浴や川遊び、釣りなど水辺のレジャーの際には、子どもの生命を守るための事前準備をしっかりと行いましょう。

    プールは「足がつけば大丈夫」と思いがちですが、子どもは浅い水深でも溺れることがあるので、大人が近い場所にいることを心がけましょう。

    西武文理大学 茂手木明美

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